Next Vision Vol. 4 |

朝晩の冷え込みが一段と厳しくなり始めた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか？
音楽とダンス留学を専門に扱う弊社では、再びコンサートシーズンの到来です！

気が付けば今年もあと残すところ2か月。
本日は、2018年10月28日（日）に開催された、"And Vision Presents Global Artists Project Next Vision Vol. 4"のレポートをお届け致します。
前回から半年ぶりのコンサートは、約1年ぶりにthe Gleeでの公演。

今回の出演者は、渡辺真梨奈さん（ピアノ）＆鄒文也さん（チェロ）、仲野綾希子さん＆村野江里さん（ピアノ連弾）、松元詩緒里さん（ピアノ）＆福士香澄さん（クラリネット）、角本智さん（ピアノ）によるジョイントコンサート、後半は布能美樹さんと熊谷邦子さんによる、フルートコンサートというプログラム。

意図して企画したわけではなかったのですが、フランス音楽の多いプログラムとなりました。

≪ジョイントコンサート≫

♪渡辺真梨奈さん＆鄒文也さん　ドビュッシー／チェロソナタニ短調

今年は、没後100年のドビュッシーイヤーという事で、例年以上に取り上げられているドビュッシーの作品の中でも、最晩年の作品をセレクトしたお二人。11月23日（祝）のNext Vision Festivalでトリオを組む縁を機に、今回はデュオでご出演、初夏の初顔合わせから短期間でこの難曲に挑んだとは思えない、完成度の高いパフォーマンスを披露して下さいました。

お写真をご覧の通り、今回は、MCを据えず、フリートークという形で、出演者の皆様には自由にお話頂きました。

♪仲野綾希子さん＆村野江里さん　サン＝サーンス／組曲「動物の謝肉祭」より

仲野さん、村野さんもNext Vision Festival出演者顔合わせで出会ってデュオを組んだお二人。今回は、動物の謝肉祭より、「序奏と獅子王の行進曲」「水族館」「白鳥」「終曲」をセレクト。お住まいが少し離れている為、直前の合わせのみだったにもかかわらず、各曲の特色を表現しながら、大変息のあった演奏を聴かせて下さいました。

フリートークでは、Next Vision Festivalの告知も。お二人はそれぞれ別々のアンサンブルメンバーと共に出演予定です！

♪松元詩緒里さん＆福士香澄さん　サン＝サーンス／クラリネットソナタ変ホ長調より

続いてもサン＝サーンス、最晩年の作品から、クラリネットソナタを演奏したお二人。福士さんの安定した温かみのあるクラリネットの音色を、松元さんのピアノがしっかりと支え、この曲の持つ穏やかなイメージそのままを体現した演奏でした。やわらかな音楽の中にも、若さ溢れる瑞々しい演奏は、平成最後の年の喧騒を忘れさせてくれる瞬間だったように思います。

♪角本智さん　ショパン／バラード4番

今回、唯一ソロでの出演者、角本さんは、ショパンの最高傑作とも呼び声の高い、バラード4番を演奏して下さいました。非常に集中力高い演奏で、この作品に散らばる様々な物語を余すことなく表現される演奏に、客席にいたお客様もすっかり魅了されていたようです。

ジョイントコンサートに引き続き、後半はお馴染みの、布能美樹さん、熊谷邦子さんによるフルートコンサート。
ドビュッシー／亜麻色の髪の乙女、サン＝サーンス／ロマンス、庭の千草による変奏曲（クーラウ編曲）、エネスコ／カンタービレとプレスト、休憩を挟んで、
オネゲル／牝山羊の踊り、フェルー／3つの小品、ゴーベール／ファンタジー

クラシックファン以外の方には少々耳馴染みの無い作曲家の作品を盛り込んだ今回のプログラムは、色彩感豊かなプログラムに仕上がっており、布能さんの優しく控え目な音色に、熊谷さんの情熱的なピアノが合わさった、聴き応えのある内容に、お客様も大満足のご様子でした。
フリートークでは、演奏時の雰囲気とはまた違った、シャイで愛らしい布能さんの魅力も、お客様に伝わったのではないでしょうか。
終始温かな雰囲気のまま、大曲、ゴーベールのファンタジーで演奏会の幕は閉じました。

演奏の素晴らしさもさることながら、ジョイントコンサートとは異なるブルーの照明が、白地に花柄が散りばめられたドレスの美しさをより引き立てていました。